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穴をあけただけで生まれたイノベーション

昨日(11/5)の「がっちりマンデー」に
私の書籍でもご紹介させて頂いている
DG TAKANOの代表高野さんが出演されると聞き、

いつもはTverで見ることが多いのですが、
昨日はテレビにかじりついて
「がっちりマンデー」を見ていました。

今回の番組のテーマは『儲かる!地味チェンジ』。

番組を見ていると高野さんの紹介の前に
2社登場されていたのですが、

その2社の課題を解決する
アイデアも素晴らしく
まさにテーマ通り地味ながらも
イノベーションそのものでした。

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穴をあけただけで…
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1社は、従来のカラーコーンの

・風で倒れる
・水で浮いてしまう

という課題を、

カラーコーンに穴をあけるという
イノベーションで解決し

・工事現場
・交通整理

などが主だった市場から、

・風で倒れない、かつ、中が見えるので
爆発物などを隠しにくくなり
テロ対策市場

・水で浮かないので、
水害時の危険場所を知らせる道具として
災害対策市場

へと市場拡大。

従来商品の販売個数が、年間8千個のところ
わずか発売7ヶ月で3万個も売れています。

従来のものに
「穴をあけるだけ」
という一見地味なこのイノベーションは、

実は、様々な分野で転用されてきた
イノベーション手法の一つです。

例えば、

夏用のスポーツキャップ

元々は布を合わせただけで風通りが悪く
熱中症の原因にもなっていたキャップの
生地に穴をあけたところから
さらに改良を重ねてメッシュキャップへと進化。

地味なイノベーションですが、放熱によって
熱中症対策に効果を発揮しています。

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場所をずらしただけで…
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そして、もう1社は、

絆創膏を指に巻くときに、
ガーゼ部分が真ん中にあるので、
貼りにくい、、、

という課題を

・ガーゼの位置を端っこにずらす

というイノベーションで解決し

販売しているマツモトキヨシでは、
今まで絆創膏ランキングに
自社製品はなかったところから
発売たった1ヶ月で8位にランクイン。

子どもがいる家庭を中心に
人気商品となっているということでした。

※うちでも子どもの指に貼るときは
長すぎて端と端が張り付いてしまうので、
ハサミで片方を切ったりしていたので、
この商品はぜひ買いたいと思いました。

※ちなみにこのアイデアは、
小学5年生の女の子が思いついたそうです。

そして、

この従来商品のパーツの「場所を変える」という
アイデアによるイノベーションも
実は、様々な分野で転用されてきた
イノベーション手法の一つです。

例えば、

髪型の崩れない
「バックバンド・ヘッドホン」

従来のヘッドホンは上から
頭を押さえつけるので

・髪型が崩れる

という悩みがありましたが
ヘッドバンドを襟足の方に
場所を変えたことで
独自の市場を創り出しています。

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イノベーションは転用できる
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今日の話、いかがだったでしょうか?
身近な話でしたが、

一見、地味なアイデアによって

それだけで、これまで解決できなかった
課題を解決する力があるのがわかりますね。

そして、今

・穴をあける
・場所を変える

という2つのイノベーションの秘密を知ったこで
あなたの頭の中に、

だったら、何にこのアイデアは使えるだろうか?

あれに穴をあけたら…
あの商品のパーツの場所を変えたら…

とセンサーが働くような感覚が
少しでも生まれていないでしょうか?

生まれていたらチャンスです。

今も昔もイノベーションは0→1の発明ではなく、
すでにあるアイデア、技術、ノウハウ、仕組みなどを
転用して、これまで組み合わされたことのないもの同士を
組み合わされることで生まれています。

色々な服を持っていればいるほど
組み合わせのパターンができるように

色々なイノベーションも知れば知るほど
沢山の組み合わせが見つかるようになるので、

もし、アイデアに課題を抱えていた方は

うまくいっている事例を見たら、
これはどんな転用によって
イノベーションを起こしているのだろう?と

ぜひ、イノベーションが起きている裏側に
目を向けてみて下さい。

PS

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