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社会課題から新たな事業を作るならアップデート必須な2つの視点

こんにちは 深井です。

社会課題というと、よくこんなイメージをされていることが多いです。

・社会全体に知られている課題
・社会全体で共通認識の課題
・弱い人たちが、抱えている課題
・地球環境などの問題のこと
・経済合理性を伴わず取り残されている課題 etc...

これらももちろん社会課題ではあるわけですが、このようなものにぴったりかっちりと当てはまらないと「社会課題」ではない。というのは大きな思い込み。

社会課題から、これまでになかった新たな事業を立ち上げ成長させている企業と、そうでない企業には社会課題に関する大きな捉え方の違いがあります。

それは例えば、こんな2つの視点の違いです。

その① 社会課題そのものに対する視点の違い...

よくある思い込みの「社会課題」

冒頭に書いたような社会課題に当てはまらないものは社会課題ではない。
・固定性社会課題

この思い込みがあるケースでは「これは社会課題と言っていいのでしょうか?」こんな会話がいつも繰り返されています。

事業創出の機会にできている企業の考える「社会課題」

・この社会で起きていて、解決策を必要とする需要/欲求があるのに、未だ解決されていない全ての問題。

・時代が変われば、社会課題も変わる
・変動性社会課題

例えば、現代に生きる私たちにとって洗濯機が社会課題解決のための商品だと認識している人はほとんどおらず、日用家電としてあって当たり前の道具に過ぎないと言っても過言ではないでしょう。

ですが、洗濯機が登場する前は、手洗い労働による身体的健康的な問題や、家事洗濯は女のものだ!とされてきたことで女性の社会進出を阻む大きな問題でもありました。

そして、例えば、戦後日本の高度成長期に成長して現在の基盤を気づいてきた企業も同様に、当時の社会課題をビジネスで解決することで成長を遂げています。

※このお話に関連することについてより詳しく知りたい方は、こちらの書籍p217をぜひ併せてご覧ください。

その② 解決する課題と需要/欲求に対する視点の違い...

よくある思い込み

顕在化している課題に対する解決策、顕在化している需要/欲求こそが求められている。という思い込み。

事業創出の機会にできている企業

顕在的な課題の奥にある、潜在的な課題は何か?潜在化している需要/欲求は何か?それこそが本質的に解決が求められている核心的な課題であり、強く求められている需要/欲求である。という視点。

顕在的な課題の解決は確かに求められているのですが、そのままストレートにそこにアプローチしてもうまくいっているケースはみることがありません。

例えば、食品の大量廃棄はあらゆるメディアでも報じられており、多くの人にとって解決が必要だ。と顕在化してはいますが、多くの食関連産業では、未だに食品ロスは最優先課題として完全に無くすことはできていません。

そこで、前者の思い込みがある場合、単純に値下げプラットフォームを作ったり、「食品ロスが減らせます」という課題解決自体にアプローチしてしまうのですが、これだと仕組み上は確かに食品ロスは減らせても、、顧客である事業者が潜在的に求める解決策ではなく、商品サービスの導入にはつながらないのが現実です。

ですが、潜在的な課題に着目している後者の場合…

たとえば、パン屋さんやケーキ屋さんなどでは、なぜ、食品ロスを出すことが利益率を下げることであっても、焼却するゴミを増やすことにつながり環境負荷も大きいとわかっていても、その顕在的な課題解決を何よりも優先することはできないのか?ここに着目しています。

そして、こういったように課題の中でも表面的な課題ではなく、本質的かつ核心的な課題「コアイシュー」を解決する商品・サービスを供給することで、顕在的な課題も同時に解決されていくビジネスモデルを実現し成長事業を生み出しているんです。

こちらの書籍第3章も併せてぜひご覧ください。

一見表から見える、解決している課題は、顕在的な課題に見えても、実は潜在的な課題をしっかりと解決する社会課題解決型のビジネスモデルになっているというわけです。

ということで、これから社会課題から新たな事業創出を考えていて、もしもあなたが前者のタイプであったなら…

ぜひ、この機会にまずは今日書かせて頂いた2つの視点をアップデートしてみてください。

ー社会課題を新たな事業創造の機会に!

ー深井

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